NOBU-Exclusive interview
from JaME - JmusicEuropa.com

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【KimKim】ヨーロッパファンの皆さんに自己紹介して下さい。

【NOBU】ヨーロッパファンの皆さんこんにちは。BLAZEというバンドをやっていてキーボードを弾いています増田隆宣です。
今回このようなインタビューをやっていただけるということで嬉しく思っています。
今日お話することで僕らの音楽や僕のプレイなどに興味を持っていただいて聴いてもらえるきっかけになってくれればいいと思います。

【Kim】BLAZEは29年前からありましたが、なぜアルバムを出すのにこれほど時間がかかったのですか?

【NOBU】29年間ずっとやっていたわけではなくて、その間、10年近くは休んでました。そして'95年くらいからまた集まって演奏するようになって、それから火がついて、それがきっかけになってレコーディングを始めました。
本格的にレコーディングを始めたのは2000年からです。そのころからちょうど丸3年かかったんですけど、皆忙しくて、忙しい合間を縫って、皆それぞれいろんな仕事を持っている人たちなので、その合間を縫って今回のアルバムを完成させました。

【Kim】このアルバムの中に入っている曲は、BLAZEのバンドの時代に演奏されたものなのですか?

【NOBU】そうです。10曲入ってて、最後の1曲だけがインストゥルメンタルなんですけれど、その曲だけ2000年に作りました。後は全部、'75〜80年くらいまでの作品ですね。ギターのSHIGEがリーダーなんですけど、SHIGEが'75〜80年の曲は作っています。

【Kim】音楽のスタイルは1970年代のアメリカのハードロックに近いですが、海外に向けて自分たちの音楽を広める手段なのでしょうか?

【NOBU】まず、ちょっと違うのは、BLAZEの音楽って言うのは、音は、ルーツはブリティッシュ・ハードロックですね。で、よく比較されるのがディープ・パープルですね。イギリスのバンドですよね。70年代のハードロックというと、ディープ・パープルとかレッド・ツェッペリンですけどイギリスなんですよ、発信は。で、僕らは若い頃にそのイギリスのハードロックにすごく影響を受けた。だから、ベースになるのはブリティッシュ・ハードロックです。ただ80年代の入ってアメリカの要素がどんどん入ってくる。皆さんよく知ってるエアロスミスだとかボン・ジョヴィだとかそういうロックはまあ…アメリカンロックって言うのかな、アメリカ発信のロックですね。たとえばディープ・パープルを例に挙げれば、'74年くらいからバンドの中にアメリカ人は入ってきてるんですね。そうすることによってどんどんアメリカナイズされて来た。だからもともとの70年代の初めのブリティッシュロックとはちょっと変わってきてる、ちょっとソウルな感じが入ってきたりとかあって、BLAZEはそういうオリジナルなハードロックがどんどん変わってくる時期に現役でやってたバンドだから同じくどんどんアメリカナイズされたサウンドっていうのが入ってきてる。でも純粋にアメリカンロックっていうカテゴリーではないと思う。なので、僕らはどっちかって言うとヨーロッパよりなんですよ。リーダーのSHIGEもそうなんですけど、自分たちの目指してるのは上手くいえないけどヨーロッパ系のハードロックなんですね。何が違うかって言うのは、少し話が飛ぶんですけど、基本的にアメリカの体質とヨーロッパの体質と全然違うと思うんです。簡単に言うと、アメリカって脳天気でカラッとしてて、ヨーロッパって言うのはなんとなく憂鬱っていうか陰りのある、ウェットな感じかすごくあるんですけど、言い方はすごく悪いんですけど、暗さっていうのは、僕らはすごく好きなんですよね。だからアルバムジャケットを見たらわかるように明らかにアメリカじゃないですよね。これはヨーロッパの昔の古いお城のイラストなんですけど、ほんとは僕らの目指してるのはこういうヨーロッパの音楽なんですよね。

【Kim】増田さんはハモンドオルガンが好きなことで知られていますがその情熱はどこから来ているのですか?

【NOBU】幼稚園がカトリックの幼稚園だったので教会でパイプオルガンを聴いたんですよ、幼稚園のときにね。それがすごく自分の中で感動したというか…。ハモンドオルガンというよりオルガンの音がすごく好きだったんですよね。幼い頃からオルガンの音が好きで15歳くらいで音楽にどっぷり入ったときにオルガンの音にすごく興味をもったというかやっぱり好きだった。フランスのミッシェル・ポルナレフが大好きだった。中学くらいのときにね。すごく流行ってて、彼はキーボードプレイヤーだからオルガンも弾いてて、それが大好きでしたね。今でも聴きますよ。言葉はわからないですけどね、フランス語だからね。パイプオルガン…オルガンが好きで、ハモンドオルガンは…専門的な話になりますが、ハモンドオルガンのレスリー・スピーカーを使った音、あの音がもうほんとになんていい音だろうって思った。15歳くらいのときいい音だと思って、なんでこんないい音がするんだろうと思ってて、あるコンサートに行ったら初めてあのスピーカーをみたんですよ。回ってるスピーカーを見て「これだ」と思ったんです。それが15歳の頃。そこからずーっとそれを追いかけて今もそのサウンドを追いかけて自分の究極のオルガンサウンドいまだに追いかけてる。情熱というか好きなんです、あの音が。とにかく大好きなんです、それが全てです。今はパイプオルガンよりハモンドオルガンの音の方が好きかも知れないですね。

【Kim】私も増田さんの影響でハモンドオルガンを好きになりました。

【NOBU】ありがとうございます。…それはB'zを聴いて?

【Kim】浜田麻里さんを知ってまして…

【NOBU】うそ…そんな人がフランスにいるのがすごく…ねえ(笑)

【Kim】ハモンドオルガンの教則ビデオを作る予定はありますか?

【NOBU】僕のスタイルは普通の人にとってあまり勉強にならないと思うんで依頼は特にないですし、僕にも人に教えようって気持ちがあまりないので僕は僕の物として、僕のプレイだと思うので、自分のプレイを人に教えることは考えてないです。聴いてもらえればいいです。

【Kim】キーボードプレイヤーやオルガンプレイヤーで好きな人はいますか?

【NOBU】これがさっき話がでましたけどプログレッシブロックが大好きで、プログレッシブロックのプレイヤーは皆好きですね、キーボードプレイヤーは。特にプログレッシブロックの中で好きなバンドはジェネシスなんですよ。ジェネシスが大好きで僕のフェイバリットですね。

【Kim】日本のアーティストで特にお好きなのは?

【NOBU】これね、最近僕がすごくよく聴いたのがラブ・サイケデリコっていうバンドがあって、すごくオールドスタイルなロックをやってるんですね。かっこいいです、すごい。ちょっと洋楽っぽい感じでね。あとB'zとかも好きですよ(笑)。ラルクも好きですよ(笑)。

【Non-Non】有名なアーティストと共演されてますけど、他に有名なアーティストで共演してみたい方は?

【NOBU】やりたいと思うのはやっぱり海外の方ですかね。誰っていうのはないですけど、自分が…たとえばディープ・パープルに入ろうかなとか、そういうこと本気で考えてますからね〜(笑)。だから、そうですね、これから共演するんだったら、割とまあ自分で言うのもなんですけど日本でねぇ有名な人と割とたくさんやらせてもらったので、次はやっぱり、そういう…自分がやっぱり憧れてた人と…自分の好きな人、たとえば、外国の、海外のミュージシャンとプログレバンドを作るとかね、そういうのをやりたいな…その前にやっぱり言葉…やっぱりそこの国の言葉を勉強しないといけないなって思うからそこで挫折しちゃうんですけど。

【Non-Non】やっぱり言葉はいりますか?

【NOBU】やっぱいりますね。だからB'zでけっこうやっぱりアメリカのミュージシャン、今サポートはアメリカ人なんですね。サポートメンバーで僕だけ日本人なんですけど、やっぱりコミュニケーションとらないといけないじゃないですか。それでやっぱなんかなかなか上手くいかなかったりねえ。僕がちゃんとできないから…。まあ、B'zに関して言えばバックミュージシャンが3人いるんですね、ドラムとベースとキーボードと3人いて、この2人が、ドラムとベースがアメリカ人だから僕らの楽屋はアメリカなんですよ(笑)。僕がなんかこう…異国の地にいるような感じになるんですね。で、ゴチャゴチャベラベラしゃべってるじゃない、ね。で、僕は聞くなり、うんうんと聞くぐらいはなんとなくは解るんだけど。

【Non-Non】ツアーにまわってると大変ですね。

【NOBU】そぅなんですよ(笑)。ただ、演奏はすごく刺激的。ちょっとやっぱり日本人とは違うんで、なんていうかな…

【Kim】Tak Matsumoto(B'z)さんとどのように知り合いましたか?

【NOBU】彼はもう…松本君とは20年以上ですかね、付き合いというか、ある音楽のカンパニーがあってそこで僕も仕事してて彼も仕事してて、そこで知り合ったのが20年ぐらい前ですね。そのときは彼もまだいわゆるセッションのミュージシャン、スタジオミュージシャンで、僕もその会社でアーティストのバックの演奏とかやってて、同じような感じなんですけど、彼がそれでそういう仕事を辞めてB'zを作ったんですね。それですごく売れたんですけど、もとは同じような仕事をしててよく彼と一緒にいろうんなそれこそさっき話した浜田麻里ちゃんのツアーも一緒にやったりとか…そういうことをやってましたね。そういうある音楽の事務所を通じてそこで一緒に仕事をしてた、20年前に。

【Kim】B'zのキーボードを11年以上されてますがこれからも続けられますか?

【NOBU】これ…たまたま11年とか12年とかやって続いてるだけで、いつどうなるかわからないんですね。そのときB'zが増田を必要としてればやるだろうし、たとえばB'zがちょっと雰囲気を変えてメンバーを変えてやってみようかってなったらたぶん違うメンバーでやるだろうし。B'zっていうのは2人なんでそのへんのミュージシャンをセレクトするのは彼らの自由だし。だから僕は一度、1年間お休みしてました。他のミュージシャンと彼らは回ってたこともありますし、特に僕はパーマメントにB'zをやるってわけじゃないです。だから次にやるかどうかはわからないし。お互いに必要だったらね。たとえば僕がやらないって言うかもしれないし、彼らがいらないって言うかもしれないし、まだこれから先のことはわからないですね。ただ僕はすごく好きなバンドなのでずっと一緒にやれたらそれはそれで楽しいというか…いいと思ってますね(Page2へ)。
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